トイレは1日を通して人の出入りが多い場所であり、人の出入りにより、トイレの床に堆積したホコリは人の顔の高さまで舞い上がりそのホコリを分析したところ、全ての家庭のホコリから菌が検出され、特にトイレについては半数以上の家庭から埃1gあたり100万個レベルの菌が検出された。また、ホコリと菌の関係を調べるとホコリは菌を増殖させることもわかった。(株式会社ライオンより抜粋)
アメリカの研究でヒトの腸内細菌の代用物質であるバクテリオファージをトイレの便座に添加し、水洗によって床や壁などの表面が汚染されているかどうかを検証した結果、水洗後のサンプルとして、便器の水、ふた、便座表面、トイレ周辺の壁床から検体が検出。水洗時のふたの開閉に関係なく便座表面が汚染されていることが判明。最も注意するべきは便座表面の汚染である。結論として、トイレにおける感染リスクを最小限にするならば、便座や床を除菌清掃することにつきる。不特定多数の人が使うトイレの場合は、特的に行うことが重要であることがわかった。被災地での共同トイレは特に感染症の心配がある。長時間抗菌コートの特性のあるシトラバスターを使用しての衛生管理は大切である。
(1) 木村彩芳, 他. 空気調和・衛生工学会大会学術講演論文集. 第1巻. A-27. 2021.(URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/shasetaikai/2021.1/0/2021.1_105/_pdf)
(2) Crimaldi JP, et al. Sci Rep. 2022; 12(1): 20493.(URL:https://www.nature.com/articles/s41598-022-24686-5)
(3)
Goforth MP, et al. Am J Infect Control. 2024; 52(2): 141-146.(URL:https://www.ajicjournal.org/article/S0196-6553(23)00820-9/fulltext)